∴ アバーディア国立公園

珍しい森林性の国立公園が、ケニア中南部に位置するアバーディア国立公園。
ここでは、車にのって動物を探すゲームドライブではなく、
ロッジ前の水場へやってくる動物を、テラスなどから眺める
「居ながらサファリ」をします。

ひたすら人間が待つスタイルなので、どんな動物が現れるかは
その時のお楽しみ！
運が良ければ、希少動物のサイが現れることもあります。

嬉しいのは、居ながらサファリのため、夜行性の動物も
見るチャンスがある、ということです。
また、夜中に動物が来た時は、部屋のブザーで知らせてもらえるため、
眠っていても大丈夫。
起こされたくない場合は、ブザーのスイッチを切ればOK！

宿泊場所には、小型の荷物のみが持ち込めます。
メインホテルに到着したら、ホテルのバスに乗り換え宿泊棟へ。
その際、スーツケースなど大きなものは、メインホテルに預けます。
事前に持ち込む荷物はパッキングしておく必要があります。

バスにのって移動する際にも動物が見られるので、
目を凝らして探してみましょう

また、アバーディアN.P.は、海抜およそ３，０００ｍ。
高地にあるうえ森林性のため、夜間から明け方にかけては相当冷え込みます。
フリースやセーターなど、防寒着を必ず持ち込まれた方が良いと思います。


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∴ 西ツァボ国立公園

モンバサロードを挟んで西に位置する西ツァボ国立公園。

道中は、東ツァボと同様ですので、こちらを参照されてください。

西ツァボN.P.も、東ツァボN.P.と同じく、土が赤く、
ピンクエレファントを見ることができます。

保護区内は、岩山、藪、疎林、草原などで構成され、
マサイマラのように「彼方に地平線が見える景色」でこそないものの、
景観に富み、見所がたくさんあります。

まずは、キリマンジャロ山。

ここからは、天気次第でキリマンジャロの秀麗な姿を望むことができます。
アンボセリN.P.とはまた違った角度で、マウェンジ峰が大きく見えるその姿は、
朝陽で赤く染まることもあります。

次に、暗黒の溶岩が冷え固まっている火山、チャイムヒルズ。

比較的新しい火山、チャイムヒルズでは下車可能。
火山が近付いてくると、赤土の道が溶岩の黒に変わり、
その対比に驚きます。
火山特有の軽石の道を登っていくと、眼下には流れ出た溶岩が
固まった景色が広がり、地球の壮大さを目の当たりにできます。
小高い丘、といった感じなので、通常の服装で大丈夫。
靴は、サンダルだと小石が入って痛いため、運動靴がオススメです。

さらに、清らかな水が湧き出る泉、ムジマスプリングス。

ここも、下車可能。ただし、ガイド同行が義務付けられています。
非常に透明度の高い泉には、魚やカバ、ワニが生息しており、
泉に設けられた水中展望小屋からは、泉の中の様子を見ることができます。
運がよければ、カバが水中を歩いている姿だって見ることができちゃいます。

チュル山脈から湧き出す泉は、火山層によってろ過されているため
非常に透明度が高く、飲用可能。
実際、モンバサでは飲用水として使用されています。
通常、川の水が泥交じりでにごっているため、目と耳しか見えないカバも、
ここではボンヤリとながら体全体が見えてしまうほどの、透明度を
誇っています。

魚などを狙って鳥も多く飛来し、泉の周囲に設けられた遊歩道には
ブルーモンキーなども生息しています。

ムジマスプリングスの駐車場にはお手洗いが設置されているので、
ブッシュトイレがどうしてもダメな方は、覚えておかれても良いかもしれません。

西ツァボN.P.の岩場には、珍しいクリップスプリンガーも生息しているので、
運がよければ会えるかもしれません。

また、夫婦仲の良いディクディクも、ここでは普通に見ることができます。

鳥も多く、綺麗な配色の「ライラックニシブッポウソウ」や、
小さなハンター「コビトハヤブサ」などにも、会える可能性が高い場所です。

東ツァボN.P.同様、日本人に人気のマサイマラN.R.等から離れているため、
日本人の少ない保護区です。
個人的なことでナンですが、私はここの保護区が一番好きです。

西ツァボN.R.にあるキラグニセレナロッジは、レストランやスイートルームから
水場を眺めることができ、入れ替わり立ち代わり林の奥からやってきて、
また去っていくゾウやシマウマなどを見ることができます。


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（最終Update:2008.05.11）

∴ 東ツァボ国立公園

ツァボまでの道中

ケニアの首都ナイロビと、第二の都市モンバサを結ぶ大動脈、
モンバサロード沿いにある広大な保護区が東西ツァボ国立公園です。
現地の発音は「サボ」に近いのですが、日本ではツァボと表記されることが
多いので、ここでも「ツァボ」と表現しますね。

モンバサロードを挟んで、東に東ツァボN.P.、西に西ツァボN.P.があり、
両方をあわせると、四国よりも広いという、とても大きな保護区です。

ケニア国内には、まだまだ未舗装の道路も多いのですが、
ここは幹線道路のためナイロビからの道中が舗装されており、快適です。
ただし、メンテナンスが行われている時は、砂埃の激しい悪路に
なってしまいます。

モンバサロード沿いに見える鉄道は、ナイロビとモンバサを結んでいます。
今から１００年ほど前　　　。
この鉄道の敷設工事中に、人を襲うライオンが現れました。
人間の味を覚えたライオンは、その後次々と人を襲い、犠牲者はなんと
140名にも上ったと言われています。
武器がなければ、足も遅く、牙なども持たない人間は、野生の世界にあっては
弱者であると改めて思い知らされる出来事です。
「人食いライオン」と恐れられたライオンは、その後、退治されるのですが、
衝撃的な事実は、その後本や映画になりました。

人喰い鉄道（戸川 幸夫　著）
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などが、それです。

ツァボへ向かう途中には、星の王子様に出てくる
バオバブの木を見ることができます。
ケニア国内で、主要な保護区へ行く際にバオバブが見られるのは
この辺りだけ。

やがて、道路沿いの土が赤くなってきたら、保護区に到着です。
ツァボの土は、赤く、夕日が当たると大地が真っ赤に染まります。

ツァボの土を浴び、赤く染まった象は
ピンクエレファント（赤ゾウ）と呼ばれています。

東ツァボ国立公園

長野県位の面積を持つ、東ツァボ国立公園。
岩山や藪、潅木が散在していて景観に富みます。
マサイマラN.R.やアンボセリN.P.、ナクル湖N.P.のように視界が開けていないので、
目を凝らして藪の中の動物を探すのは、まさにゲームドライブ！

この保護区にあるヴォイサファリロッジは、敷地も広く、
高台にある部屋から眺める広大な保護区は絶景。
また、水場の近くまで降りることができ、
観察場所からは間近に水場へやってきた動物の姿を
見ることができます。

日本人に人気の区域から離れているため、
ほとんど日本人の姿を見ることはありません。

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（最終Update:2008.05.10）

∴ ナクル湖国立公園

ナクルの町が近付き、遠くに見える湖に広がるピンクの帯。
もっのすごい数のフラミンゴの群れです。
このフラミンゴが、ナクル湖国立公園の特徴。

日本の動物園にいるフラミンゴのように、羽を切られて飛べない、
なんてことは当然なく。
空を見上げると、悠々と隊列を組んで飛んでいるピンク。
地面を見ると、ポツンと１枚落ちているピンク。
ここはフラミンゴの楽園。

・・・と言いたいところですが、近年その数は激減しています。
ナクルは、ケニア第４の都市で（第１は首都ナイロビ、第２はモンバサ、
第３はキスム）、周囲からの汚水が流れ込み、
湖が汚染されているのがその原因です。

それはともかくとして。
フラミンゴの大群は見ごたえ十分。
正直、フラミンゴって（私は）興味がなかったのですが、
思わず声を上げてしまうほどの光景です。
野生のフラミンゴの群れって、美しい。

湖のほとりは、下車可能。
雨季にはぬかるんでるので足元注意デス。

「うきゃーっ」と近付きたくなるけど、一定の間隔以上に近付くと、
フラミンゴはツツツツツッと退いてしまいます。
ついでに、とっても臭い。デス。

ナクル湖といえばフラミンゴ。と言う位フラミンゴで知られていますが、
ここの魅力はそればかりではありません。

石垣島位の広さの保護区内には、湖あり、草原あり、林あり、で
多種の動物が生息しているのです。

中でも、膝から下が白い小型のキリン、ロスチャイルドキリン（ウガンダキリン）は
他の保護区では見られない珍しいもの。
絶滅の危機にあったものを移入し、よく繁殖しています。

また、同じく移入されたシロサイも順調に数を増やし、
他ではなかなか見られないサイに出会える確立も高い場所です。

さらに、運が良ければ木に登る「木登りライオン」や、
黒と白のツートンカラーが美しい猿「クロシロコロブス」にも出会えるかもしれません。

さらにさらに、ナクル湖はラムサール条約に登録されており、
水辺の鳥などの生態も豊かです。

コンパクトながら、訪れる人の満足度が非常に高く、
マサイマラN.R.、アンボセリN.P.と並んで日本人に人気の高い
保護区です。
ナクル湖N.P.内にはロッジが少ないため、保護区内の宿泊を
希望される場合は、早めに予約をされた方が良いと思います。

やがてアフリカ大陸を２つに分断するとされている地球の裂け目
「グレートバリアリーフ」の中、ケニア中西部に位置しています。


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（最終Update:2008.05.09）

∴ アンボセリ国立公園

アフリカ最高峰、万年雪を抱いたキリマンジャロ山（5,895ｍ）の雄姿を背に、
アフリカゾウの群れが歩んでいる・・・。
そんな光景を見られるのが、アンボセリ国立公園です。
面積は、種子島位。

アンボセリ国立公園は、湿地化と乾燥化が進み、
湿地帯にいる象の近くで耳を澄ますと、
「ジャブッジャブッ」
と水の中を歩いている音が聞こえてきます。
車のエンジンを止めて、人工的な音のない中で聞く
象の足音、鳥のさえずり…。
何とも気持ちの良いひと時です。
よーく見ると、象のお腹から下の部分の色が濃く、
意外と湿地の深いことが分かります。

乾燥化した地帯では、乾いた砂が巻き上げられ、
小さな竜巻があちこちに現れては消えてゆきます。

そんなアンボセリの動物相の特徴は、何と言っても象。
ここには、大きな群れが多く、小象を間に挟んで歩く姿なども
見られるかもしれません。

ヘミングウェイのキリマンジャロの雪でも知られるキリマンジャロは、
隣国タンザニアに位置する山ですが、
ここから見る姿が最も美しいと言われています。

ケニアがイギリス領だった頃、キリマンジャロは現ケニアに属していましたが、
アフリカ最高峰と知ったドイツ皇帝（当時、タンザニアはドイツ領）が、
「あの山が欲しいのじゃ！」
と言ったかどうかは分かりませんが・・・、国境線の変更を要求し、
受け入れられた結果、現在のタンザニアに属することとなりました。
地図を見ると、ケニア・タンザニアの国境が、キリマンジャロ付近で
大きく湾曲していることが分かります。

日中、気温が上がると見えなくなることが多いため、早朝、または夕方が
キリマンジャロの雄姿を見るチャンスです。

また、通常車から降りることが禁止されている保護区内ですが、
アンボセリ国立公園の「オブザベーションヒル」は、下車が許されています。
小高い丘の上に上って、アンボセリを眺めるのも良いと思います。

マサイマラN.R.、ナクル湖N.P.と共に、
日本人に人気の保護区です。


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